スペイン総選挙で左派政党勝利。8年ぶりの政権交代。


90年代後半よりヨーロッパを中心に始まった政治の右傾化傾向は9・11テロを契機にその流れを強くしたわけだが、その流れの中でこのような左派政権が樹立されたことは非常に興味深い。多くのマスコミの報道では、投票直前に起きたマドリードでの列車爆破テロの対応のまずさが現政権への批判票となり、このような予想外の結果を生み出したとのことだ。
さて、アメリガで9・11テロが起きた後は、ご承知の通りアメリカ内で国家内の団結が協調され、ネオ・コンサバティブ政権である現ブッシュ政権の支持率は大きく上がった。また、我が国でも北朝鮮に対する一連の問題に関連して、拉致被害者家族を支援する会を中心とした北朝鮮に対する強行論が支持されつつある。一般論として、テロ集団であれ敵国であれ、国家に対する攻撃的行動を行う主体が登場した場合、攻撃を受けた国民の多くはこのような自国中心の国家主義的傾向となりがちである…と、ここまで書いて気付いたが、おまいら付いて来れてるか?

続ける。そのように、今回のように選挙期間中にマドリードのテロ事件のような事件が起これば、普通であれば現右派政権が選挙でも支持されるハズなのである。しかし、現状では予想外の結果が起きたわけだ。
さて、この結果は一体何を示すのか。アルカイダの犯行の可能性があることを隠し続けた現政権に対して国民が批判票を投じたのか。それとも単にスペインテロにビビった(小泉の言う「テロに屈した」)のか…。

翻って我が国でも同様の事が起きたらどのようになるのか。現在、我が国はイラクへの自衛隊派遣という不安定要因を抱えている。くしくも今年には参院選があるが、その選挙期間中に仮に何らかの問題がイラクで、もしくは国内で生じた場合どのような結果となるのだろうか。
まぁ実際にはおそらくそのような事は起きず、淡々とした参院選になるのだろうが。